@ゲー単走部

ローグライク雑記。変愚蛮怒、DCSSなど。

不思議のダンジョン歴を語る

本記事は、
Roguelike Advent Calendar 2021 - Adventarの12/1分の記事です。
変愚やDCSSなど、元々RoguelikeはPCゲーをやることが多かったのですが、
いわゆるトルネコの大冒険風来のシレンに代表される「不思議のダンジョン」系のゲームにも
触れる機会があったので、どんなゲームをやってきたか思い出しながらまとめてみます。
結局クリアしていないゲームも含みます。

不幸なことに私が触れた最初の「不思議のダンジョン」ゲーです。
プレイ当時は、それがRoguelikeゲーという認識もなく、ちょっと変わったDQとして
遊んでいました。それも当然、トルネコ3はレベル継続性のため、ぱっと見て普通のRPG
と変わりません。
面白いなと思ったのは、ポポロ編でモンスターを仲間にしながら進めるところで、
ぶっちゃけそれくらいでした。
なお、ストーリーは結局クリアできませんでした。
このゲーム、ラストダンジョン手前で、突然特定の地域に閉じ込められ、ラストダンジョンを
クリアするための装備や物資を手に入れるのが困難になります。
要するにDQのくせに初見殺しの詰みというものが発生する、恐ろしいゲームであり、
実に評判が悪いゲームだ、ということを大人になってから知ることとなります。
機会があればもう一度やり直し、いわゆる「もっと不思議のダンジョン」である
異世界の迷宮」に挑戦したいところです。
ストーリーすらまともにクリアできていないため、これ以上何も語ることが
できません。

  • チルノ見参(ストーリークリア、「慧音の最終問題」クリア、「最強への道」未クリア)

私が「不思議のダンジョン」ゲーにハマるきっかけとなった、
大変思い入れの深いゲームです。
どうやってこのゲームを見つけたのかは思い出せません。
このゲームの特色は以下です。
わかる人には「ディアボロの大冒険」に似たシステムと言うとわかりやすいかもしれません。

1.決まり切った「武器」「防具」というアイテムではなく、
  カードを武器や防具として装備する。(武器にも防具にも装備できる)

例えば、「レミリアのカード」であれば攻撃力10,防御力4のカードですので、
武器として装備すれば攻撃力10の恩恵を、防具として装備すれば防御力4の
恩恵が得られます。見ての通り、攻撃力が高いため、武器として使うことが
普通のカードですが、システム上、一応防具としても使用できるわけです。
普通のRoguelikeゲーでは、武器は武器、防具は防具でしかありませんが、
このゲームでは、カードは武器としても防具としても使えます。
ですので、普通のRoguelikeゲーでよくある
「序盤武器は出たけど盾が出ずに紙装甲で死にそう」
とか
「盾は出たけど武器がなくて殴りが弱い」
ということが少ない仕様となっています。
カードは武器としても防具としても使えるため、2つ拾えばそれぞれ武器、防具
として使えるわけです。
低層ループが嫌いということもありますが、
固定化された武器、防具ではなく、武器としても防具としても
使えるという設計に、当時の私は美しさを感じました。

2. カードには発動効果があり、修正値を削って発動できる

武器としても防具としても使えるだけでも凄いと思っていたところに
カードは修正値を削って発動できると知りました。
凄いと思いました(小並感)。
装備としてはイマイチでも、発動効果が強いカード
(例えば「ナズーリンのカード」は、攻撃力4防御力3と貧弱ですが、
 発動効果は「フロアのマップ、階段、アイテムの位置を明らかにする」と非常に強力)
もありますし、
どのカードを強化していくか、プレイヤーをほどよく悩ませる設計となっています。

3.「なんでも装備」システム
  おにぎりも巻物も草もカードも、なんでも装備できる!

強すぎちゃうのっていうシステムです。
武器、防具以外に「なんでも装備」の枠が3つあり、文字通り「なんでも装備」
できてしまいます。
例えば、「薬草」を「なんでも装備」すれば、
 敵を殴ったときに4ダメージHP回復、敵からダメージを受けたときに4ポイントHP回復
するようになります。
「毒消し草」を「なんでも装備」すれば、ちからの低下を防ぐことができます。
例として「草」の「なんでも装備」を挙げましたが、
草以外に巻物やカードも装備することができます。
例えば、「レティのカード」は防具として装備した場合、HPの自然回復速度が1.5倍に
なる効果がありますが、「なんでも装備」した場合でも同様の恩恵が得られます。
防具は他の基礎値が強いカードを装備しておき、特殊効果が強いカードは
「なんでも装備」する、といった運用ができるわけです。

不思議のダンジョン」ゲーに詳しい人は、この説明を読み、
これは「合成システム」ではないかと気づいたのではないでしょうか。
その通り、これは、合成の機会を待たずして合成の恩恵を受けることができる
仕組みとなっています。強すぎでしょう。

4.  アイテムが「凍る」仕組み
3.で説明した「なんでも装備」があまりにも強すぎるため、
バランスを取るため、アイテムが10階層過ぎると「凍る」ようになっています。
「凍る」と、「なんでも装備」することができなくなりますので
永続的に欲しい能力は、「なんでも装備」に頼らず、合成してしまった方がよいのです。
例えば、薬草を「なんでも装備」すれば、殴ったときとダメージを受けたときに
それぞれHPが回復しますが、これはどう考えても永続的に欲しい能力ですので、
武器、防具に合成したいところです。
ただし、「なんでも装備」であれば、薬草1つで攻撃時、被攻撃時HP回復が得られますが、
合成する場合は、武器に合成した場合は攻撃時のみ、防具に合成した場合は被攻撃時のみ
HPが回復するので、「なんでも装備」と同じ恩恵を受けるには、薬草を2つ見つける必要
があります。
アイテムは階層の経過により凍ってしまいますが、解凍の巻物というアイテムで元に戻す
ことができますし、凍ったアイテムを元に戻す攻撃をしてくる敵も出てきます。
いわば「火炎入道」のオマージュです。
ですので、あえて薬草を合成せず、「なんでも装備」をフル活用し続ける、といった戦略も
考えられます。

「なんでも装備」への対抗バランスとして考えられた「凍る」システムですが、
非常に美しいシステムと感じられます。
東方のキャラクターであるチルノが氷を操る能力を持っていること、
凍ったアイテムを解凍する攻撃をもつ敵を、いわば「火炎入道」のオマージュとして
実装できること。ゲームバランスがどうというより、この2点が、
東方のゲームとして、そして、「不思議のダンジョン」ゲーとして、
非常に美しい。
作者はよく考えたなーって感じですね。

思い入れのあるゲームですので、解説が長くなってしまいました。
思えば、私が「不思議のダンジョン」にはまり始めたのは、このゲームがきっかけです。
変愚やDCSSに比して)強力なアイテム(カードの発動を含む)、合成システム、
「なんでも装備」システムといった、システム面での魅力が多数あるゲームです。
「矢稼ぎ」や「ニギライズ」といった「不思議のダンジョン」ゲーの必須テクニック、
モンスターテーブルを見て、厄介な階層への対策を考えるといった基本的な考え方を
学んだゲームでもあります。
99F持ち込み不可ダンジョンである「慧音の最終問題」にのめりこみ、クリアするために、
元ネタと考えられる64シレンやアスカ見参のwikiを読み、結果として元ネタである
風来のシレンへのめり込んでいくきっかけとなったゲームでもあります。

打開したときのSSを貼って、チルノ見参の解説を終わります。
(実は1回クリアして満足しており、それ以降ほとんどプレイしていません)
https://pbs.twimg.com/media/CgUtmBDUAAA7zjh.jpg

  • タクティカルダンジョン(未クリア)

チルノ見参と並んではまったゲームです。悲しいことに作者のサイトが消失してしまっていますが、
ゲーム自体のダウンロードはまだ可能と思います。
ゲームの特徴として、SRPG×不思議のダンジョン という感じです。
SRPGの要素を持つため、なんと1ターンで移動と攻撃の両方を行うことができます。
移動距離が短い敵もいるので、そういった敵にはヒットアンドアウェイを繰り返すことで
ノーダメージ撃破できるといった、不思議のダンジョンとしては珍しい特徴をもったゲームです。

このゲームにはまったのは以下の理由によります。

□1フロアが14×14マス(15だったかもしれない)しかなく、ゲームの展開がサクサク進む

□合成システムが面白い
合成を進め印を集めていくと、複数の印が1つの上級印にまとまることがあったり、
また、ベースとなる装備も、より強い別のものに進化する場合があること。
このゲームの最大の魅力といっても過言ではないでしょう。
今回はどんな強力な装備を作れるだろうかと毎回わくわくしていました。
強力な装備を作れたときのカタルシスは、合成の難しさ(いわゆる合成は「怪盗ペリカン」システム)もあって
このゲーム特有のものです。

  • チルノ見参2(ストーリークリア)

チルノ見参1が面白かったので、2も買ってプレイしていました。
1はシステムとして美しいとは言ったものの、バランスは若干荒削りなところがありました。
アイテムの種類やカードの効果等を見直し、より細かくバランスを調整したのが2といえます。
ダンジョンも多く、すべてをやり込むには大変時間がかかるといえるでしょう。
実は何個か持ち込み不可ダンジョンの易しいモードをクリアした程度しかまだプレイしておらず、本格的な解説は書きにくいところです。

そんななかでこのゲームで最も画期的と感じた点は以下です。
なんと、罠のある可能性のあるマスが、他のマスと違う表示!!

不思議のダンジョン」ゲーはとかく罠チェックが煩雑ですが、
チルノ見参2では、あらかじめ罠のある可能性のあるマスをプレイヤーに提示
することで、この問題を解消しています。
罠の仕様を始め、ゲームをプレイする上で煩雑と感じやすい部分が多く
解消されており、非常に快適なUIで楽しみやすいゲームです。

  • 不可思議なダンジョン2(30Fまで)

とてもマゾい昔のゲームで、30Fまででクリアの2ndダンジョンまでしか
プレイしていません。
食料がラーメンなため、お湯を注いで食べる必要があるといった、他のゲームでは見ない食料システムを採用しているゲームです。
また、満腹度以外に「やる気」というパラメータ(ターン経過で低くなり、階段を降りると
ある程度回復する)があり、これが戦力に直結するため同じ階層に長居できない、
合成は失敗することがあり、失敗すると印が消えたりして弱くなる、
ゲームの後半には強制的に合成してくるゲームが出てくるなど、非常にストイックなゲームです。
核兵器の巻物といったトンデモアイテムがあるのもポイントだったりします。

とにかくマゾく、ストイックなゲームであり、
特に合成が失敗することがあるという点は、合成で強い装備を作って遊びたい筆者には
耐えられない仕様でした。
なので、ちょっと触りはした程度のゲームです。
心に余裕ができたらまたプレイし始めるかもしれません。

不思議のダンジョンにcrawlやT.o.M.E.のようなスキル制を持ち込んだら?といった
コンセプトのゲーム。
最初に「ヴァルグリンド」や「バスラム」といったキャラクターを選ぶことができ、
それぞれのキャラクターは固有のスキルツリーを持っています。
スキルもすべては取れないので、どこを伸ばしていくか、それを
アイテム等の引きに応じて考えていく、といったゲームです。
UIが快適(店主に話しかけると、未識別の持ち物に自動で値札をつけてくれるなど)なため
サクサク進むゲームではあるのですが、難易度が高く、サクサク死ぬゲームでもあります。
クリアできていないため、これ以上あまり書くことがありません。
今年のカレンダーで誰か続きを書いてくれるのを期待しています。

PC系の同人ゲーで「不思議のダンジョン」ゲーの面白さに目覚めたので、
本家本元をやってみようと思って買ったのが風来のシレン5(DS版)。
最近はsteamやswitchでも出て、賑わいのあるゲームでもありますね。
次の記事で詳しく書きたいと思います。

初代のシレン(DS仕様)がスマホに移植されたので、買ってみました。
テーブルマウンテン素潜りをイベントを進めながら何度目かの挑戦で無事達成し、全滅の巻物を解禁したところで
いざフェイの最終問題を・・・と思って低層ループに励んでいるところです。
(シレン5と比較するとどうしても低層ループしがちなんですよね)
スマホゆえの操作性の悪さはありますが、手軽にプレイできるのは
いいのではないでしょうか。(手軽にプレイできるゲームではない気がするものの・・・)

  • ドラゴンファングZ(未クリア)

「一歩を踏み出す勇気!」が掛け声の、特異なゲームです。
通常のRoguelikeゲーは、広間でなく通路で戦うのが基本中の基本ですが、このゲームは、ブレイブシステムという特殊なシステムを採用しており、広間で戦うインセンティブをプレイヤーに与えています。
どういうことかと言うと、モンスターの牙というものを全てのモンスターが確率で落とし、装備することで牙のスキルを発動できるのですが、スキルをチャージする方法が、「周囲8マスに壁などの障害物がない状態で敵を攻撃する」ことなのです。牙のスキルを活用するのが根幹のゲームバランスなのですが、そのためには一定リスクを取って広間で戦う必要があるというわけです。また、広間で戦い続けると、ブレイブゲージというゲージが溜まっていき、一定ゲージがたまると特殊な効果を発揮する武器も存在します(前方3方向に攻撃できるようになるなど)。「一歩を踏み出す勇気!」、なんとこのゲームを的確に言い表した言葉なのでしょうか。

最初のストーリーダンジョンすら自分の腕では素潜りきつすぎるので、持ち込んでクリアしようかなと思っても、ゲームへの理解が圧倒的に足りず、持ち込みありでもクリアするビジョンが見えていない状態です。何があれば勝てるのかがわからない。
面白いゲームだしクリアしたいところです。

その他にもプレイした「不思議のダンジョン」ゲーはあるのですが、
記事に書けるほど記憶に残っていないこともあるため、割愛します。

今回の記事はここまでです。
次回の記事では、最近再度ハマり始めた風来のシレン5(のもっと不思議ダンジョン)について書きたいと思います。