@ゲー単走部

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風来のシレン5 原始に続く穴の魅力を語る

本記事は、
Roguelike Advent Calendar 2021 - Adventar
2日目の記事です。

前回の記事で書きましたが、最近風来のシレン5に再度ハマり始めたので、今回の記事ではそのことについて書きます。
「再度」というのは、風来のシレン5(DS版)を買った当初も当然ハマっていたのですが、いわゆるもっと不思議のダンジョンである「原始に続く穴」が99Fまで攻略できず、長い間(4年ほど)積みゲーとして放置したままだったのです。ところが、最近steamやswitchでリマスターされるなど、比較的活気のあるゲームとなってきており、触発されて久しぶりにやり始めたらまたはまり始めたという経緯です。

ダンジョンの前に軽く作品自体の解説をします。
風来のシレン5は大変人気がある作品で、初心者に優しいつくりとなっています。
具体的には、ポイントショップでやりなおし草や復活草を買えたり、装備にタグをつけることができたりします。前者は文字通りの残機として機能し、後者は死亡やその他の装備ロストの際、タグ屋に失った装備が届く仕組みとなっています。これらの仕組みにより、ストーリーのクリアが比較的容易です。また、丁寧なチュートリアルもあり、ゲームに慣れることは比較的容易と考えられます。

一方で、持ち込み不可のもっと不思議のダンジョンの難易度は健在(それでも過去作よりは易化らしい)であり、長年シレンを楽しんできた人にもやり込みがいのあるゲームとなっていると思われます。
自発的挑戦ことエキスパート証明書を埋める楽しみもあります(壺を使用しないでクリアしろ、など)。

本記事はシレン5を代表するもっと不思議のダンジョンである「原始に続く穴」の魅力を語る記事ですので、魅力を書いていきたいところですが、概ね以下に集約されるのではないでしょうか。

  • 低層ループの排除

Roguelikeゲームは、往々にして装備やアイテムが揃わない序盤が最も難しいバランスになりがちです。
一方で、本作(原始に続く穴に限らない)は賛否はあるものの、以下の仕様を採用しています。
「序盤の最大HPが低い頃はHPの自然回復が極めて早く、最大HPが伸びるにつれ、自然回復が遅くなっていく」

最序盤はHPが2ポイント近く自然回復しますので、裸でもピラーダンスで容易に生き延びられるようになっています。一方で中盤以降は、足踏みをしてもまともに回復しませんので、ガチガチに殴り合って足踏みで回復させて、みたいな脳筋プレイが難しくなっています。回復アイテムの重要性も増しています。

大変違和感のある仕様という声も多いですが、ゲームバランスが大幅によくなっているのは確かと思います。
(ロープレ的に序盤のサバイバルを楽しみたい人には向いていません。)

  • 盾から剣へ、装備の成長

過去作のシレン(4は除く)は盾ゲーと言われ、とにかく盾の修正値を鍛えることに重きが置かれていました(特に初代やアスカ見参など)。
一方本作ではバランスが大きく変更され、盾の修正値を鍛えても目立つほどの影響はなく、むしろ武器を合成により鍛え、素早く敵を倒すことが重要となりました。
特効印をつけ、矢などとあわせてとにかく素早く敵を処理することが、結果的に被ダメの減少に繋がるというわけです。
また、状態異常印というものも存在し、例えば敵を殴ると確率で混乱させたりするようなものもあります。

加えて、本作では装備に熟練度が存在し、成長するようになっています。
4以前の過去作では装備は成長しませんので、基礎値が高くメインのベースとすべき装備、基礎値が低いため印として合成すべき装備が固定化されており、装備の自由度はあまり高くなかったのが実情かと思います。
装備が成長する本作では、例えば水斬りの剣は印として合成するだけであれば、水棲の敵に1.35倍ダメとなるところが、メイン剣として運用し、MAXレベルまで育つと3.1倍までダメージが上昇します。混乱の手斧であれば、印として合成するだけでは12%の確率で敵を混乱させるところが、メイン斧として運用すれば、28%の確率で敵を混乱させられるようになります。
このように、装備を成長させると、単に印として合成するよりも強くなっていくため、どういった武器をメインとして運用するか、
非常に自由度が高くなっており、毎回のプレイの楽しみの一つでしょう。

  • 豊富な勝ち筋

上述の通り、武器の選択一つとっても選択肢が非常に多いゲームであり、とにかく本作はプレイヤーの選択肢を増やし、自由度を高める方向性となっています。
過去作のように、「これ引けなきゃ死」という状況は少なく、強力なアイテムも多いので、
「○▲×□のうち~が引ければこう進む、~~が引ければこう進む」みたいな戦略が立てやすいのです。
序盤の難易度がHP自然回復の仕様により低いため、元々床落ちアイテムが比較的多いバランスということもあり、
何らか強力なアイテムを引けることは多く、「ゲームにならずに一方的にボコられて死」ということは起こりにくいのではないかと思います。
最終的に99Fまでたどり着けなくても、何となくゲームをやった気になれます。


筆者は、最近ようやく「原始に続く穴99F」をクリアできたばかりであり、まだまだこのダンジョンへの理解度が
高いとは言えませんので、解説はここまでとします。
(誰かカレンダーで、続きの記事を書いてくれれば大変筆者が喜びます。)
まずはクリア回数を増やし、徐々にエキスパート証明書などの自発的挑戦にも挑戦できれば、と思っているところです。

ちなみに、初勝利時の装備はこんな感じでした。(画像には出ていませんが、気配察血あり)
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