DCSS 各種族の紹介・雑感(2)
今日は大型種族を紹介します。
大型種族はHPが高いため一見硬く見えるのですが、装備制限がきついので実際はかなり脆いです。
しかも、ACを確保するのが難しい割に、EVも大型補正で無茶苦茶低いと、とにかく防御力に難がある種族ばかり。代わりに盾の必要スキルが軽く設定されているのが強みなので、どの種族も盾をもつと安定するかもしれません。
ただ、制約がきつい代わりにcrazyな特性をもっている(特に最初に紹介する2つ)ので、それを生かすとすごく強いです。楽々15ルーン取れるくらい。
(1) Troll(Tr,トロル)
大型種族といえば言わずとしれたこいつ。TAからスキル一桁縛りまで、あらゆるビルドで大活躍する万能種族。
英wiki曰く、easy種族で最強。
すごく脆いため、時にEasy to Dieと揶揄される(主に筆者から)こともありますが・・・。
何が強いかというと、まず、大型でHP補正が高く(戦闘適性は-2しかないが)、爪が3ランク生えている。爪の3ランクは、ベースダメが+6されるので、恐ろしく強いです。
また、再生も2ランクついているため、序盤性能はすごく高い。鋭い爪で殴りながら適当に操作しているだけであっさり序盤を抜けられます。
しんどいのは中盤から。装備制限が酷いのでとにかく脆い。枠が少ない上、胴体枠も動物の皮かドラゴン鎧しか着られないので、ドラゴンの皮を剥ぐまで相当ACが低い。
EVも終わってる上、魔法適性も生ゴミ未満レベルなので、雑魚の群れと戦うだけで息切れしてあっさりHPが赤字になったりします。
ただ、それは敵と真っ正面から殴り合ったときの話で、トロル(と次に説明する)オーガの2つの種族だけは、Large Rock(大岩)を投げられる。
大岩はベースダメ20といういかれ性能(正確にはthrowingスキル+岩のベースダメ20がベースダメで、ここに戦闘スキルとステータスによる係数を掛けてダメージを算出)で、このゲームでMPを消費しない最強の遠距離攻撃だといっていいでしょう。
投擲スキル27なら、ベースダメ47の攻撃を0.5ターンで繰り出している訳で。
また、たとえ投擲スキルが低くても、岩のベースダメ自体が高いので、命中率が悪いという欠点はあるものの、十分な遠距離火力を叩き出す。
とにかく触られる前に大岩などの投擲を駆使して敵の群れを削るのが重要です。というか、大岩を投げられることがトロルの大きな存在意義(投擲縛っても勝てますが、かなりきつい)。
中盤は辛いですが、終盤のトロルは恐ろしく強いです。
終盤まで来たら何かしらまともな鎧を着ているか、トロルの生ゴミ未満の魔法適性でもStatue Formという最強の攻防一体スペルが安定していることが多いと思われるので、防御面は問題から外れます。
まともな防御値を確保できた結果、高HP+再生のおかげで相当タフになり、極まった大岩投擲や素手+変異術による鬼畜火力もあわせて、楽々15ルーンを取れるという仕組みになっています。
というか、後半性能だけ見るなら、トロルによる、素手・投擲(大岩)・魔法(変異術)三元を超えるビルドなど存在しません。
最強種族トロルを是非お楽しみください。
(2) Ogre(Og,オーガ)
トロルと双璧をなす種族で、こちらも大岩を投げられるのですごく強い。
ただ、トロルの陰に隠れがちかもしれません。英wikiでもトロルがeasy扱いされているのに対し、オーガはhard扱いされています。不遇種族の一つでしょう。
トロルと何が違うかというと、まずスキル適性(=成長速度)が全然違う。
トロルは生ゴミ未満の成長速度なのに対し、オーガの成長速度はまさに神とでも言うべき速さ。
戦闘適性一つとっても、トロルが-2なのに対し、オーガは+3なので、全然HPが違います。
また、装備する武器がトロルとオーガで全然違うのも特徴です。
オーガの最終装備はgiant spiked club(釘付き巨大棍棒、ベースダメ22、最速0.7ターン)になることが多いです。
この釘付き巨大棍棒(略して釘バット)も、大岩同様トロルとオーガ以外の種族は全く装備できないので、大型の存在意義の一つといえます。
ただ、トロルは爪が生えているため素手を選択することが多く、結果オーガ以外誰も装備しないのが現実です。
素手のトロル、釘バットのオーガという比較になります。
で、素手と釘バット、どっちが強いの?っていう話になっちゃうんですが、スキル27まで極めて、変異術も使える前提なら、トロルの素手の方が強いでしょう。
ただ、トロルとオーガでは成長速度が全然違う(トロル:素手適性0、オーガ:鈍器適性+3)ので、15ルーン道中では釘バットをもったオーガの方が火力が高いケースも多いでしょう。
また、魔法適性もトロルよりはオーガの方が遥かに上なので、その点でもオーガが優位に立ちます。
といっても、詠唱適性こそ+1とあるものの、各魔法領域の適性はall-3なので、オーガで魔法を使うのも結構辛いですけどね。
ゆっくりかザリ信仰なら簡単に魔法を使えるようになりますが、その信仰を前提とするなら、トロルでも堂々と魔法を使い始めるので、やっぱりトロルと比べて不遇扱いなのは仕方ないと思います。
書き忘れましたが、オーガがトロルと比べて何より不遇なのが、序盤性能が格段に違うことです。
トロルは適当にプレイしていても序盤あっさり抜けられますが、オーガは相当しんどい。
序盤から大して強くないのに完成形でトロルに負けるのが不遇、というのがオーガに対する個人的な見解ですね。弱いとは言いませんが。
(3) Centaur(Ce,セントール)
トロルやオーガのように釘バットを持てたり、大岩を投げられたりするというわけではありませんが、こちらも大型種族扱いです。
最大の強みは、一歩0.7ターンで歩けることです。俊足は大正義。
セントールは弓や投擲に+3も適性があるので、俊足+遠距離攻撃で打撃しかできない奴は簡単に封殺できます。
欠点は脆いことです。いくら俊足+遠距離攻撃が強くても、後半の遠距離祭りには無力なので、ある程度防御力がないと話になりません。
ただ、脆いとは言っても、トロルやオーガとは結構方向が違う。
トロルやオーガは胴体枠でドラゴン鎧くらいしか着られないと書きましたが、セントールの場合はどんな鎧も着られます。
代わりに奇形変異が自前でついており、鎧のベースACが半減されて計算されるので、重装でも(一見)全然ACが伸びない、というのが脆いところです。低EVも言わずもがな。
ただ、奇形変異で鎧のベースACが半減されて計算されると書きましたが、甲冑スキルによるAC上昇量=(すべての枠のベースAC)*甲冑スキル/22 でのベースACは、半減されません。Gold Dragon Armourなら、きっちり胴体枠のベースACは6ではなく12と計算されます。
また、セントールにはレアものではあるのですが、専用のcentaur bardingという靴が用意されています。こちらのベースACは4。
甲冑スキルでのAC上昇量の計算式でのベースACは、すべての枠のベースACの総和を意味しているので、この靴を入手でき、甲冑スキルが伸びてきたゲームの後半では、普通の種族よりもむしろACが高くなります。
なので、中盤こそ脆さに苦しむものの、最終的には硬くなります。
トロルやオーガと方向が違うと書きましたが、その点は似ているかも。
HPも高く、とにかく俊足が強いので、これも楽々15ルーン取れる種族だといえます。
(4) Naga(Na,ナーガ)
大型種族最後の紹介はこちら。ナーガです。
俊足のセントールに対して、こちらは鈍足。一歩1.4ターンを強いられるので、序盤はとにかくしんどいです。
じゃあセントールより何が強いのっていう話になりますが、まず耐性が強い。
最初から耐毒と霊視を所持しており、またMRも高く設定されているので、装備パズルが随分楽になります。
また、奇形変異がついているのもセントールと同じですが、こちらはセントールと違って、レベルアップごとにどんどんACが伸びていく。
セントールがAC+3の変異しか持っていないのに対し、ナーガはLv3ごとにACが1ずつ上がっていきます。Lv27まで上がればAC+9。
セントール同様専用ブーツもあるので、後半はすごく硬いです。
その他、隠密適性が+5と小型並、隠密値補正も小型種族と同等の18だったり、締め付け攻撃ができるおかげで殴り火力が高かったり、HPが全種族で2番目に高い(オーガとトロル、robust3の血族がHP*1.3、ナーガはHP*1.2、セントールはHP*1.1)と、とにかく優秀な種族です。
鈍足やら奇形で序盤がしんどいのは耐えるしかないですが、中盤以降どんどん硬くなっていって、最終的にものすごく硬くなるのが強みです。
とにかく硬いのが強みで、ナーガは大体何をやっても強いです。
後半のMega-Zigを見据えて、耐久の高いナーガで妖術師ビルドをやる人も結構多いです。
HPが高い割にトロルやオーガほどAC弱者というわけでもなく(むしろ後半相当硬くなる)、魔法が普通に使える(適性はほぼ真っ平ら)というのは反則的な強さなのですね。
まあ序盤性能はあまり高くないので、そんな過大評価するほどでもないですが。
序盤も終盤もトロルの方が強い!