@ゲー単走部

ローグライク雑記。変愚蛮怒、DCSSなど。

DCSS 文化の差を感じる(2)


(1) Necromutation
前回はNecromutationの評価が大きく対立しているということを述べました。
なぜ評価が真っ向から対立しているのか、その理由は端的に言えばNecromutationが万能スペルではないからでしょう。

あくまでNecromutationはtorment免疫を与えるだけです。
tormentへの対処法は他にもある上(rN+++で35%まで軽減できるし、遠距離攻撃で先手を取ってtormentもちを潰せばよい)、そもそも15ルーンの脅威はtormentだけではありません
stormもhellfireも脅威なのであって、その2つを防げない以上、Necromutationは万能ではない。
その上、Necromutationにはregenerationや薬の使用、神罰武器を禁止されるというペナルティもある(脳筋にはきつい)。
万能ではなく、しかもペナルティもあるスペルのために、2領域Lv8という絶大な経験値を払う必要が果たしてあるのか---。

こういった面があるため、常に評価が対立するのだと思われます。

要するに、2領域Lv8という重さが評価の対立のもとになっているのですね。
2領域Lv7になったら誰もが取りに行くだろうし、2領域Lv9になったら誰も取らなくなるでしょう。
今くらいのLvが丁度いいと個人的には思っています。

(2) crown of eternal torment(苦痛無効冠)
最近追加され、その後削除されてしまったアーティファクトです。
効果は、rN+++・torment免疫・霊視を付与する代わりに、ペナルティとしてmaxHPが2割減少します。
逆に、それ以外のペナルティはありません。

この、maxHPが2割減少するというペナルティがそれなりにきついため、評価が真っ向から対立しています。
上にも書いたように、15ルーンの脅威はtormentだけではなく、stormやhellfireも重大な脅威なのだから、maxHPを2割も減らすのは辛かろう、というわけですね。

この側面があるため、Necromutation同様万能アイテムとはいえない仕組みになっています。

ただ、Necromutation同様、このアイテムに対する評価も、過大評価と過小評価ばかりが対立していたのが実態でしょう。

tormentを過大に怖がるプレイヤーは「この冠は強すぎるから削除が当然」と言います。
一方、tormentの脅威を過小に評価する傾向にある開発チームは、「tormentを過大に怖がるプレイヤーがmaxHPを2割も減らしてしまうじゃないか! 地雷アイテムだ」と主張して削除してしまいました。

結局、両者ともに「削除しろ」という意見だけは一致していたのですね(笑)。


(1),(2) ともに、ペナルティ込みでtorment免疫を付与するというスペル・装備なのですが、
結局これらを採用するかどうかは、多分にプレイスタイルや種族に左右されるものなのでしょう。

DEくらい魔法適性が優秀なビルドなら、何も考えずにNecromutationを取りに行きますし(どうせ妖術メインで、まともに殴らないから神罰武器禁止されても痛くもかゆくもない)、
ミノやDDくらいに高耐久な種族であれば、何も考えずに苦痛無効冠を被るでしょう。

恐らく、そういった尖った種族でなく、適性やステが平たい普通の種族で、このスペルや装備を使うべきなのかが議論の的になっていたのだ、と自分は信じています。というかそう信じたい。

まさか、Lv27、戦闘スキル27でHPカンストしたミノでも苦痛無効冠を被るべきでない、なんて主張では決してないでしょう。
もしそういう主張が「苦痛無効冠は弱い」論者からされているとするなら、ちょっと自分は何を言っているのか理解できません。
ただ、その可能性は決して否定しきれないわけで……。ほんとに文化の差を感じますよ。


(3) Statue Form(Lv6 Earth/Transmutation) vs Dragon Form(Lv7 Transmutation)
Statue Formという変異術、個人的には弱体修正ないし削除が必要なくらいにバランスブレーカーだと思っているのですが、驚いたことに海外では弱いと主張する人が少なくありません

 

弱いとまでは言わなくても、suboptimalだと言われることも多くありますし、Blade Hands(Lv5
Transmutation)やDragon Formと比較して、相対的に弱いと主張されることはよくあります。

むしろその3つの変異術の中で一番強いだろ、と思ってるので、個人的には何を言っているのかさっぱりわからなかったのですが、注意深く彼らの主張を紐解いていけば、決して理解できないものではありませんでした(かといって、納得はできませんが)。
多分Statue Formが弱いという主張の根拠は以下に集約されると思います。

・2領域Lv6のため、単領域Lv5やLv7より必要expが多いのに、ターンダメージは一番低い
・全行動が減速するペナルティはきつい
・相対火力という視点では確かに優秀だが、相対火力だけを基準にするのはよくない。素早く敵を倒すことが結局一番被ダメが少なくて済むのだから。
条件次第ではDragon Formの方が相対火力が高くなるケースもある

個人的に最も興味深かったのは、最後の主張です。
そこではタコで指輪ブーストや防御バフをかけた状態で、Dragon FormとStatue Formの相対火力比較がされていたのですが、ほぼ互角と言う結論に驚きました。

 

タコならStatue Formだろ、という固定観念があったのですが、どうも条件次第ではDragon Formの方がいいらしい。

今回、OpTmで15ルーンを完遂(http://lazy-life.ddo.jp:8080/morgue/radinms/morgue-radinms-20150826-110816.txt)して、

その際Dragon Formも実際に試してみたのですが、確かに部分部分ではStatue Formより優秀な場合も多いように感じました。

 

Dragon Formは装身具以外が剥げて耐性がまるでなくなる上に、EVもボロボロになるというのが大きな弱点なのですが、タコではその弱点を指輪8個が補ってくれます。つよい。タコなら後半でも常用は十分に可能です。

もっとも、どれか1つだけ変異術を選べと言われたら、やっぱりStatue Formに傾きますね。

Statue Formレベルでも並のゴミ両手武器と比較すれば雲の上の火力であることには疑いの余地はありません。
それに15ルーンだと、tormentの対処に悩むことになるので、その点を考えるとStatue Formの方が圧倒的に楽なんですよね。
ただ、kiku信仰ならパッシブでtorment耐性をもらえるので(どの程度かは知りません)、Dragon Form常用の方が楽かもしれません。