@ゲー単走部

ローグライク雑記。変愚蛮怒、DCSSなど。

変愚蛮怒東方勝手版雑感

今回は Roguelike Advent Calendar 2014 - Adventar

の記事です。

皆さんお馴染みの変愚蛮怒というローグライクゲームのヴァリアントである東方勝手版の雑感を記したものです。

 

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最近変愚の勝手版が流行っているので、自分も流行に乗ってプレイしてみた。
最初は、自分は東方を知らないのに勝手版をプレイできるのか? と疑問視していたが、
特別問題はなくプレイできた。
変愚本家だってアンバーの王族や指輪物語を知らなくてもプレイできるのだから、東方を知らなくても問題はない。
その結果、定番の強職戦士でさくっと*勝利*(http://www.miyamasa.net/upload/upload.cgi?get=00022)できたので、とりあえず雑感程度の知識は書けることになった。

この記事は、変愚プレイヤーを対象に、東方勝手版が変愚本家とどう変わったかを記すものである。
といってもプレイ始めたばかりの自分にはわからないことが多いので、あまり多くは書けない。

1. 変更点
変愚本家からの変更点は数え切れない。その中でも今回わかったことだけをかいつまんで記してみる。

・種族・職業に大きな梃入れ、ユニーククラスなども追加
未知の職業が増えて楽しい。既知の職業でも仕様が大幅に変更されていたりする。
ユニーククラス(大量に存在し、更新の度追加されている)はひとまず置いといて、現在ある職業をリストアップしてみる。

変愚本家にあった職は以下の通り。ただ、仕様が大分変わっている職も多く、実質的には新職とみなすほうが正しいかもしれないが、
変愚プレイヤーにはこの説明がわかりやすいだろう。
  近接脳筋:戦士、古道具屋(鍛冶師)、騎兵、剣術家、守護者(パラディン)、
  遠距離脳筋:射手(アーチャー) 
  魔法職:メイジ、ハイ=メイジ
  デュアル職:巫女(プリースト)、探検家(盗賊)、レンジャー、超能力者、メイド(混沌の戦士)、教師(魔法戦士)、司書(赤魔)

変愚本家にはなかった職は以下の通り。
  魔法剣士、修験者、付喪神使い、エンジニア、宝飾師、普通の住人

・魔法領域に大きな変更、種族に魔法領域への適正あり
全部で魔法領域は12あるのだが、魔術、仙術、妖術の3つの大領域に分かれている。
 「元素」「予見」「付与」「召喚」の魔術、
 「神秘」「生命」「破邪」「自然」の仙術、
 「変容」「暗黒」「死霊」「混沌」の妖術
といった感じだ。
まだ魔法を使ったビルドはプレイしていないのでなんともいえないのだが、
ウィザードモードでちょっとのぞいてみた感じ、見たことある名前の領域の魔法も大分変わっている。
魔法領域全般として強化の方向のようなので、司書(赤魔)、教師(魔法戦士)が本家と比べて大分強くなっているはずだ。

この12領域の中で特に興味を引かれるのは変容領域。
変愚本家に相当するものがない領域だからだ。
この領域は変愚本家の変異術(悪魔・魔王変化、吸血鬼変化)というよりは、
crawlの変異術に相当する領域で、刃の手とかドラゴン変化とかで変身して素手殴りができたりブレスが吐けるようになる。
他にも変容領域は二冊目でドア生成(周囲の床8マスをドアにする)が使えたりしてかなり強いと思われる。

また、職業だけでなく各種族に個別の魔法領域への適正が設定されているといった点も面白いところだと思う。

・弓枠の廃止
変愚本家では弓枠が設定されており、近接と遠距離を無理なく両立することができたが、
勝手版では弓枠がなくなっている(代わりにリボン枠ができた)。
ではどこに弓を装備するかというと、右手か左手に持つしかない。
したがって、弓を使う場合、弓だけ、近接武器+弓、弓+盾のどれかのパターンで装備を組むことになる。
両手で弓を持てる場合は射撃回数をフルに生かせるが、片手に近接武器や盾をもった場合弓の射撃回数が減る。
この変更でレンジャーや騎兵が本家より弱体化しているといえるかもしれない(しかもレンジャーは魔法を自然領域しか使えなくなっている)。まあそれでも十分すぎる程強いんだが。

・両手持ち・盾などの仕様変更
本家でもそれなりに強かった両手持ちであるが、勝手版ではかなり強くなっている。
ダメージの腕力ボーナスアップ、攻撃回数+1がかなり強い。
この仕様変更のおかげで、射撃が上手い戦士でも、
敢えて弓を持たずに両手持ちで近接火力をさらに上げていく戦略が可能となった。
また、盾を装備していると殴ったときにたまに盾殴りで敵が朦朧状態になるので、両手持ちも弓も使わずに盾をもつ戦略もある。
両手持ち/弓/盾/二刀流がいい感じのバランスに変更されている。

・死にステータスが少なくなっている
たとえば、本家では魔法を使う職は知能か賢さかのどちらか一方を使っていたが、
勝手版では知能が魔法の失率、賢さが最大MPに関係するので、どちらも必要なステータスになっている……といったように、
本家と比較してステータスの重要性があがっている。
特に序盤などはステータスがカッツカッツで非常に辛い(重種族が相対強化といえる)。
近接職でも、序盤は耐久より腕力や器用を優先して伸ばした方がいいかもしれないくらい。

代わりに、職業・種族・性格・装備による補正を除くステータスの最大値が一律30で固定されたので、新生の薬を飲む必要性が本家より薄くなったのは有難い。

・新ユニークの追加、既知ユニークの強化
色々よくわからないユニークが増えている。たまにランダムユニークとかも出てくる。
既知ユニークも全体的に強化の方向で、舐めてかかると痛い目にあう。
ユニークが視界外隣接テレポートなる魔法を使うようになったりしているので、より注意してプレイしないとあっさりHPがマイナスに突入する。
あと、ストームブリンガー(永遠の呪いつきになったがさらに強化された)を手に入れるためには、エルリック(接近戦ではストブリで攻撃し、遠距離からは地獄球や暗黒の嵐、救援召喚で攻撃してくる)を倒さないといけなくなった点が近接職のハードルを上げている、と個人的には思っている。

・新耐性/属性の追加
新しい属性攻撃が増え、全体的に死に耐性がなくなっている(水、轟音、時空、狂気耐性くらいだと思う)と感じている。
たとえば本家で空気耐性の筆頭であった閃光耐性は、勝手版では必須耐性となった。
劣化攻撃もちも本家より増えている(何と劣化ハウンドがいる!)ので、より一層の注意が必要となった。
また、破邪属性が追加されており、これもオベロン戦までに確保したい必須耐性なのであるが、かなりレアで確保が難しい。
破邪弱点がつく種族は、終盤の耐性パズルに悩むことになるだろう。

一方で因果混乱耐性が削除(代わりに時空耐性で防ぐようになった)され、低層で因果混乱ブレスを吐くモンスターは因果混乱ブレスを吐かなくなったという、地味にプレイヤーに優しい変更もある。

・反攻や竜窟がかなり遠くなった
かなり遠くなったので、階段昇降スカムをやる気にならなくなった。
往復だけでかなり時間をとられるのは疑いの余地がないので、真面目に鉄獄を潜った方が効率はよいだろう。

・中盤以降のゲーム進行の速さ
ダンジョンに落ちている素材や魔法書をMARIPOなるポイントに変換できたり、
アイテム交換会に出せたりするので、
耐性が足りないとか*破壊*の杖がないとかでゲームが進まないというときは、
アイテム交換などを利用すると解決することもある。

また、新しく追加されたクエストの中には、スピードの指輪をもらえるものもあり、
全体的にゲームの進行は序盤を除いて速くなっている。
エゴが豊富になったりアーティファクトの性能が上がったりしているのも嬉しい。

・*勝利*するのに混沌のサーペントを倒さなくてよい
なんとラスボスがオベロンになっている。
このおかげで近接職でも、とりあえず*勝利*するくらいは簡単にできることになった。
しかもオベロンは魔力の嵐を使わなくなっているので、運悪く連続行動されても死ぬ確率は本家より極めて低くなっているという親切設計。

代わりに頻繁に閃光や破邪攻撃、ロケットを撃ってくるので以前より耐性が重要になったのと、HPが2倍になっている。まあ妥当な変更だと思う。
ちなみに混沌のサーペント自体は、オベロンを倒した後、混沌の領域なるダンジョンを127Fまで降りればあうことができる。
遠距離が強めのビルドなら楽に倒せるだろうし、近接でも力試しで挑むのも悪くない。混沌のサーペントを倒せば、真*勝利*達成である。


2. 今回の*勝利*記録
本家では未*勝利*の戦士であるが、勝手版ではラスボスがオベロンに変更されている点もあり、楽に*勝利*することができた。

かなり早い段階で以下の吸血つきのランダムアーティファクトをツモれた点が非常に美味しかった。やはり近接職は吸血武器を確保できないと厳しい点は本家と変わらない。
   ☆グレート・ソード『猛狼』 (3d6) (+10,+10) (+2攻撃) {+攻|吸/人秩}
ダイスや殺戮修正こそ控えめなものの、+2攻撃がついていたので非常に火力がある。
両手持ちによる+1攻撃、戦士の攻撃回数補正(ただでさえ1回最大攻撃回数が多いのに、Lv40でさらに攻撃回数+1される)、他の部位の殺戮修正もあり、かなりの高火力を手に入れることができた。
10回殴りで、表示TD810って、本家なら余裕でサーペント潰せるスペック。

また、種族の妖狐も、経験値ペナ+70%に見合う強さを見せた。
レイシャルの敵感知や魔道具能力の高さが戦士の欠点を補うのみならず、Lv40でテレパシーがつく。
自前のr乱沌も美味しいし、Lv45で終盤ネックになる破邪耐性がつく点も強い。
噛み合いすぎてめっちゃ強かった(種族の耐性と装備の耐性が重複しないパズルを組めたのが嬉しい)。
とりあえず勝手版をプレイしたいという人にはオススメの組み合わせ。