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@ゲー単走部

ローグライク雑記。変愚蛮怒、DCSSなど。

DCSS 暗殺ビルドを例に改めて"デュアル"の意義を考えてみる-(1)

Roguelike DCSS

 最近変愚はプレイせずにDCSSばかりプレイしています。

 日本鯖(http://lazy-life.ddo.jp:8080/#lobby)が出来たので、ラグが酷い海外鯖から離れて日本鯖で色々遊んでました。おかげで一回あたりのプレイ時間が短くなって快適。

 

 この記事では、タイトルにも書いたように、暗殺ビルドの構築を例に、改めてDCSSにおける"デュアル"ビルドとは何なのか、どういう意義があり、どう構築するのか、といったことを整理していきたい。長文になると思われるので、分割して記事を書くことにする。

 

1.DCSSにおける暗殺システム

 まず暗殺ビルドとは何だろうか。暗殺ビルド自体の定義については、次回の記事で与えることにしたい。今回定義を書かないのは、定義を考える前にまず、DCSSにおいて"暗殺"という敵の倒し方がシステム上どのように扱われているかを知る必要があるからだ。DCSSにおける"暗殺"のシステムは以下のようになっている。

 

 ・大前提として、隠密が高いと、敵が寝たままであったり、起きていても@に気づかなかったりすることがある。また、敵が霊視を持っていない状態で@が透明状態であるとき、敵が起きる確率が劇的に下がる

 ・上記の睡眠、気づかない、がわかりやすい例であるが、他にも混乱、麻痺、網にかかっている、盲目、石化、恐慌といった状態異常に敵が陥っている場合、あるいは@が透明状態でありかつ敵が霊視を持っていない場合(敵が起きてしまった場合も含めて)、について考えてみる

 ・状態異常の敵を攻撃すると、ある確率(@のスキル、ステータスや敵の状態異常の種類に依存)で"stab"といわれる一撃が発生する。計算式上、隠密スキルが皆無でもスタブが発生することは十分にあり得るが、その場合ダメージは通常と見た目ほとんど変わらないので、通常なかったことにされる

 ・stabが決まると、@のスキル、武器の種類、および敵の状態異常の種類に応じて、ダメージに倍率がかかる。ここでのスキルは、@の武器スキルと隠密スキルの平均。

 ・武器のカテゴリーとして、一番倍率が高いのは短剣。しかも倍率計算の前に、スキルに応じたダメージ固定値ボーナス(すごくでかい)がもらえる。短剣の中でも特にダガーが固定値ボーナスが高く、十分スキルが育っていれば、寝ている敵はダガーで即死するレベル

 ・短剣の次に、長剣/片手槍/棍棒(笑)/猫パンチ(笑)が倍率が高い。他のカテゴリーの武器も一応倍率があるが、普通にプレイするレベルでは気づけない程度のものなので、なかったことにされる

 

 以上が、DCSSにおける暗殺システムの基本的な説明である。上の説明ではいいことばかり書いたので、実に強そうに見える。決まれば即死なので弱いわけがない、この説明を読めば誰もがそう思うだろう。

 というわけで、暗殺者で強敵をバリバリ即死させていこう! という動機で"暗殺者"なる職でスタートすると、実に後悔することになる。

 

2.開始職としての「暗殺者」

 このゲームにおける職、Classというのは、ゲーム開始時の初期条件でしかなく、今後のゲーム展開がそれに縛られるものではない、ということは、以前の記事で繰り返し述べた。戦士スタートで魔法を使ってもよいし、魔術師スタートで斧を振るってもよい。職業よりはむしろ種族が今後のゲーム展開を少し縛ることになる。

 DCSSの「暗殺者」"Assasin"なる職は、少々の短剣スキル・隠密スキルと吹き矢をもってスタートするのだが、これでバリバリ強敵を暗殺していけるかというと、現実はそうではない。

 当たり前のことだが、寝ている敵は起きる。寝ている敵に忍び寄った、ダガーで刺そうとしたら起きた、ダガーは暗殺性能は高くても真っ正面から倒す能力は高くない、さあどうしよう、困った、詰んだ、なんてことは日常茶飯事である。中途半端な隠密では敵が起きないわけがないし、隠密がすごく高くなっても、敵は平然と起きる。ある信仰で隠密を極めれば、敵はほとんど起きなくなるのではないかということは予想されるが、それでも起きるときは起きるし、そもそも極めるまでの間敵が起きたらどう暗殺すればいいの、となってしまう。

 この理由から、暗殺ビルドをやろうとするとき、「暗殺者」なる職でスタートすることはあまりない(追記:次の記事でこれに反することを書く)。むしろ「呪術師」のように、魔法書をもってスタートすることが多い。

 

3.魔法書スタートによる暗殺

 敵が起きたらどうするの問題を解決するため、まじめに暗殺ビルドをプレイする場合は、魔法書をもってスタートすることが多い。「呪術師」"Enchanter"スタートが一般的なので、どういう魔法が載せられているか書いてみる( 0.15 trunk )。

 ・魔法の眠り、混乱、目潰しスプレー、隷属

 見てわかる通り、Hexと称するデバフ領域の魔法が載せられている。敵が起きたら、デバフで敵を状態異常にし、それから暗殺する、という流れである。

 「暗殺者」スタートよりも遥かに暗殺が出来る、ということは一目瞭然だ。だが、「呪術師」も決して万能ではなく、ゲームの進行とともにいずれは壁にぶち当たることになる。

 

4."暗殺一本"は原理的に不可能

 何が問題かというと、敵を状態異常にかける行為は露骨に確率が絡む行動であり、時にはその確率が0しか存在しない、という事実である。

 「暗殺者」スタートでは、暗殺を支える手段は何もなかった。「呪術師」スタートでは、暗殺を支える手段(ただし確率が絡む)はある。

 Sprigganのように極端に足が速い種族であれば、逃げまわりながら通るまでデバフを撃てばよいだけの話なので、確率が絡むことはあまり気にはならない。だが、状態異常にできる確率が0の場合は、はっきり言ってどうしようもない。

 要するに、"暗殺一本"のゲーム進行は原理的に不可能であり、暗殺ビルドを成功させるためには、暗殺ではなく、通常の確実な攻撃手段が必要になるという倒錯現象が起きてしまう。

 結局普通の攻撃手段が必要とされるのであれば、暗殺ビルドは必要ないのではないか、といった極端な疑問まで出てきてしまう。

 

5."暗殺ビルド"は必然的にデュアル化せざるを得ない

 上記説明の通り、暗殺ビルドは必ず暗殺以外の攻撃手段が必要とされる。これは一見、暗殺ビルドの特異性を表しているように見える。他のビルドと比較してみよう。

 純戦士とよばれるビルドでは、普通近接武器一種類のみでゲームをクリアできる。弓などの遠距離武器や発動アイテムを使うこともあるだろうが、それでも使用するスキルは少ない。

 純術師といわれるビルドでは、通常近接武器は鍛えない。妖術師か、召喚師か、死霊使いかという分類により使うスキルに違いはあるものの、魔法一本でゲームをクリアできる。

 一方、暗殺ビルドでは、暗殺一本ではゲームをクリアできない。必ず暗殺以外の手段が必要となる。

 ところで、何か一つに特化するのではなく、様々な手段をもつビルドは、「デュアル」"hybrid"と称される。よくよく考えれば、暗殺ビルドというのは、デュアルそのものだ。

 

6.専門に特化しない「デュアル」の意義

 以前の記事でも述べたことであるが、デュアルの存在意義は、ひとえにその対応力にある。特化した純戦士や純術師は当然強い。だが、苦手とする敵/分野は必ず存在する。純戦士は搦め手を駆使してくる上位術師などが大の苦手であるし、純術師はMP管理に常に気を使わなければならない。例えば幽霊蛾が純術師の天敵であることは、純術師、特に純召喚師をプレイすればすぐにわかることだ。

 そこで、純戦士と純術師のいいところを取り入れ、自前の対応力を拡大しよう、というのがデュアルの基本的な考え方であり、存在意義だといえる。

 暗殺ビルドにおける、「暗殺はしつつも、暗殺できない敵に対する対応力もつけておこう」という考えは、デュアルの思想そのものといっても過言ではない。

 

7.サブウェポンとしての暗殺

 ただ、「暗殺は強いが、暗殺できない敵もいるからその対応を考える」だと、少し考えとしては堅苦しいかもしれない。暗殺できない敵に対する対応手段が上手く見つからなかった場合、ゲーム進行が詰んでしまう。

 だから、ここで発想を逆転してみよう。このように。

 ・純戦士は強いが、真面目に殴り合うのはしんどいときもある、サブウェポンとして暗殺スキルを育ててみようか(注:追記参照)?

 ・純術師は強いが、真面目にMP消費を連発するのはしんどいときもある、サブウェポンとして暗殺スキルを育ててみようか?

 

 要するに、暗殺をメインウェポンとする@に確実な攻撃手段をもたせる、と考えるのではなく、確実な攻撃手段を既にもっている@にサブウェポンとして暗殺をもたせる、と思考を逆転させてみるのである。

 

 次の記事では具体的な暗殺ビルドを書いていくが、「サブウェポンとして暗殺をもっている」という視点から考えを書いていきたい。

 

*追記

 次回の記事で詳しく書くが、純戦士にサブで暗殺をもたせるという視点では、Assasinスタートは悪くない選択肢なのである。いや、むしろ大多数の種族においては、呪術師スタートよりも汎用性が高く動かしやすいとさえいえる。

 ただ、脳筋暗殺をやるならBerserkerスタート、魔法暗殺をやるならVenom Mageスタートがほぼ完全な上位互換となってしまうのが問題であり、相対的に見れば弱い。だが、絶対的な視点で評価するならば、Assasinスタートは決して弱くはない。